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ライントレーダーの強い武器とも、最強の足手まといにもなる『ZigZag』というインジケーターについて解説します。
もくじ
ZigZag(ジグザグ)は、ある一定期間の高値と安値を結んで相場の「山」と「谷」を表すインジケーターです。(私はサイクルという呼び方をします)
ZigZagをいれたポンドルチャート(GBP/USD)


ZigZagには3つのパラメーターが存在します。
- 「Depth」は、直訳で「深度」、一つあたりの山と谷の大きさを設定する項目
- 「Deviation」は次の山に移る時の転換を設定する項目
- 「Backstep」は反転を判断する期間を設定する項目
よく使われる初期設定パラメーター
- Depth「12」Deviation「5」Backstep「3」
「ZigZag」は全てのライントレードインジケーターの原型です。
ライントレードを自動化するときには、ZigZagのような「山」と「谷」(=サイクル)の認識をしてくれるものを軸に自動でライン引くのがメインになります。
ただ初期設定のまま「ZigZag」で引いたラインを逆張りすると高確率で負けまくります。
リペイントを頻繁に行う
ZigZagはめちゃめちゃリペイントしまくります。
そして反転を判断するのに一定の期間を要するため、リアルタイムでは使えません。
ZigZagは目立つ高値安値に印をつけただけ

ZigZagは「目立つ高値と安値」にしるしをつけるインジケーターでそこには何の「売買性質の優位性」が存在しないため、単体では優位性のあるトレードを行えません。
(※高値安値は意識されますが、高値安値で逆張りをしても、「高値安値をブレイクしたい層」も見ているから何の意味もありません)
ただZigZagというのは
パラメーターやインジそのものに手を加えてあげることで
「自分が相場をどう捉えているのか?」を可視化することができます。
これは「スイングライン」と呼ばれることもあります。
例えば、私の開発したバイナリーツール「Benefit」では、
ZigZagを原型として、「何をサイクルと判断するのか?」を認識してサイクルを軸に引いたトレンドラインを活用しています。
ただZigZagと決定的に違うところは
- 上がり方に対しての下がり方
- 下がり方に対しての上がり方
- サイクルの角度
- 高値切り上げ/安値切り上げの押し目の間隔
「本質的なプライスアクションの捉え方」を見ているかどうか。
「ZigZag」はヌンチャクみたいな存在だと思っています。
使用者によって強い武器にも無能なおもちゃにも化けます。
ZigZagはただ波を可視化するためだけのインジです。
よってZigZagを使いこなすには『プライスアクション分析』『波の捉え方』の知識が求められます。
これを原則とした上で、ZigZag単体だけで使うなら複数のパラメーターを組み合わせた上で波の捉え方の「歪み」に気づき、マルチタイムフレームでみると良いでしょう。

初心者に最適なジグザグのパラメーター
Depth「25」Deviation「75」Backstep「15」
上記の数字は波の特徴が割と掴みやすく、
波形の捉え方が大雑把すぎず、細かすぎずZigZagを使って色々やってみたいという方にオススメのパラメーターになりますのでご活用くださいませ
(※ただこのパラメーターで逆張りするとかは無意味なんでやめておいた方が吉)