この記事は約6分で読めます

「経済指標」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?「なんとなく指標は危なそうだから時間をさけてトレードする」くらいに捉えていませんか?
今回は実戦で使える指標トレード攻略法を解説します
もくじ


米雇用統計、失業率など特に重要な指標時には瞬間的に大きく価格が変動します。「経済指標発表」の際に起こる突発的な価格変動を狙ったトレードを「指標トレード」と呼びます。
- 失業率&非農業者部門雇用統計
- 米FOMC政策金利発表
- BOE 政策金利発表(ポンドを取引する場合)
指標トレードの種類
指標トレードには2種類あります。
- 指標の前にエントリーしておく「指標前トレード」
- 指標後の値動きに対してアプローチをかける「指標後トレード」
結論からというと、
個人投資家が「指標前トレード」を行うのは推奨しません。
指標トレードで個人トレーダーが負ける理由
指標というのは、必ずしも
- 良い結果だったから上がる
- 悪い結果にだったから下がる
というものではありません
秒スキャを行える場合やBloomberg端末などの機関投資家が使うようなツールを使ったり、高度なアルゴリズム取引を行う場合を除いて、
事前の段階で個人投資家がどちらに動くかを当てるのはほぼ不可能です。
「指標に飛び乗ったことで大きな利益が出る」ことはあるかもしれませんが、それはただのギャンブルです。
本当の意味での指標トレードとは
これはEBC(欧州中央銀行)の政策委員会会合です。日本語ではありませんが、少し飛ばし見してみてください。
会合はリアルタイムで誰でもYouTubeで見ることができますが、これを実際のトレードで利用しようとなると、なかなか難しいですよね。
今回の場合は、ラガルドECB総裁が言った内容をもとに「好材料 or 悪材料か」だけでなく「誰がどんなことによってどう影響を受けたことにより、どう為替に影響するか」「どの程度市場参加者が想定していた内容だったか」などを考えた上で、初めて「指標前トレード」「指標中トレード」が成立します。

何言っているのかチンプンカンプンな方もいらっしゃると思います。この内容をすぐに理解する必要はありませんが、市場というのは世界で一番頭が良い人たちが集まっている戦場だということを胸に刻んでおきましょう



私たち個人投資家が狙うべきは、指標が終わった後の値動きを捉える「指標後トレード」です。
指標後のFXトレード手法

指標によって発生した急騰急落は、意識される抵抗帯で反発、停滞しやすい傾向があります。
言い換えると
指標後で大きく動いた後というのは
素直に値動きをしやすく、ラインが効きやすい傾向がある
それを逆手にとって、
「指標による強い抵抗帯をわり、その後も強いプライスアクションが観測できた」→「抵抗帯をバックにロング」
バイナリーの場合も指標付近の逆張りはかなり有効に聴きやすいです。
という形にすると利大損小のトレードを行いやすい。
経済指標までポジションを持ち越さない場合

指標に持ち越さない場合には「3時間前には必ず決済していること」を最低限条件とし、トレード手法に応じて決済ポイントを探していきましょう。
指標まで3時間を割ってしまうとは指標に備えた市場参加者の決済などの影響を受けやすくなり、波の流れが変わりやすくなります。
経済指標までポジションを持ち越す場合
先ほど指標の時には「ラインが効きやすい傾向がある」ということをお伝えしました。

正しいライン、抵抗帯を引けるという前提で
上がるんだったらここまで上がるだろう
下がるのならばここまで下がるだろう
という指標の大まかな価格予想を立てて、
予想していた「ここまで上がる/下がるだろうライン」をブレイクしたらロスカットという形にすれば、持ち越しはありだと思います。
持ち越しを行う場合には、リスクを許容できるだけの十分な利益や、少なくとも利確幅がドル円で50pips以上あるような状態が望ましいです。
ワンクリックで指標を遡れるサイト「SNWエリート」
SNWエリートというサイトでは、「過去指標時のチャートをピンポイントに秒足で簡単に見ること」ができます。

指標は様々な種類があり、指標によって毎回変動幅は異なります。
指標トレードを行うには「自分がどの指標に狙いを定め、その指標がどれくらい動くのか」というのをあらかじめ知っておく必要があります。
例えばクロス円であっても、一部を除き日本時間の指標というのは私の場合はほとんど気にしていません。
2009年の12月27日から遡れるので、自分がエントリーしたいと思っている指標が過去どれだけチャートに影響を与えたのか?というのを検証しましょう
参考 指標遡りサイトSNWエリート・ニューストレード経済指標シミレーションツール「リメンバーFX」

こちらは過去の主要な指標発表の35分前から発表後までGMOチャートの値動きを完全再現してくれるシミレーションツールです。
一時停止や早送り、そして実際にデモトレードを行うこともできます。
知識もないし、FX始めたばっかりだけど「指標で1発ガツンと稼ぎたい」という人は実弾でやる前にこちらを使ってみましょう。
参考 リメンバーFXリメンバーFX指標前にプッシュ通知をくれるスマホアプリ

こちら先ほどのリメンバーFXと同じ方が管理しているもので、「指標発表の○分まえに通知をくれる」アプリとなってます。
長くトレードを続けていると「指標の時間をすっかり忘れていた」ということが何度かは必ず起こります(実体験)
そんなド忘れを通知アプリを入れておくとド忘れを防ぐことができます。
アプリ版(iOS, Android)とメール版があります。FXカレンダーとしての機能もあり、重要度が一目でわかるのでオススメです。
参考 FX重要経済指標直前通知システムFX重要経済指標直前通知システム
指標トレード、指標の持ち越しというのは高度な抵抗帯の見極めやチャートへの理解が求められます。
初心者の段階で無理にエントリーする必要はありませんが、正しいやり方で指標の突発的なボラティリティの拡大に一部でも乗ることで、利益は格段と伸ばしやすくなります。